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  • 2008.12.16 Tuesday
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ペイオフ完全実施は金融システム破壊の起爆剤

『増税が日本を破壊する〜本当は「財政危機ではない」これだけの理由〜』
菊池英博 著 2005年12月1日発行 より

ペイオフ完全実施で貸し出し機能が弱体化した(P.130)

2005年4月にペイオフ完全実施がなされた。すでに第2章6節で説明したので、ここではペイオフ完全実施後の問題点を説明する。

銀行の数が少なすぎるために、行き場を失った預金者は、金額に関係なく無制限に全額保証されている決済性預金に資金を移した。その結果、銀行預金の60%が要求払い預金(銀行の窓口ですぐ下ろせる預金)になり、安定した定期預金がないために、銀行としては安心して貸し出しができなくなってしまった。

これは日本に銀行の数が少ないことから生じた現象であり、まさに市場原理で預金者が「日本は銀行不足です」と言っているのである。
(略)

本来のペイオフ制度は貸し出し機能の保護も目的としている(P.133)

ペイオフ制度は1934年にアメリカで始まった制度で、目的は預金者の保護と銀行の貸し出し機能の保護である。つまり、預金の一定額まで補償すれば、預金者は保護されるし
、銀行にはその額までの安定した資金が残るから、貸し出しもできる。この「貸し出しの保護」という目的を、金融庁とペイオフ完全実施に賛成した識者は見落としている。

本来、銀行の貸し出し機能を維持強化すべきペイオフ制度が、現在の日本では貸し出し機能を弱くしており、経済全体からみて大きなマイナス要因である。

「ペイオフ完全解禁が構造改革だ」などと思ったら大間違いである。アメリカで始まったペイオフ制度は、預金高が少ない小規模銀行(町の銀行、タウンバンク)が存続できるように考えた制度であって、日本の地方銀行の規模に匹敵する銀行には、適合しないのである。

日本では、すべての銀行でペイオフ制度の適用をやめるべきだ。これが金融を安定化する政策である。

−−−−−

この「ペイオフ完全解禁」。
いろいろな方がいろいろなことを言っていました。
発言を丹念に拾って、各エコノミストの変遷をたどった以下の本からご紹介。

『エコノミストは信用できるか』(東谷 暁 著 文春新書)

公的資金注入をめぐる資金の混乱(P.176)
(要旨)
斎藤精一郎氏(立教大学教授 日銀出身)
不良債権が問題だとしているのは一貫しているが、解決策は二転三転する。

97年12月 ペイオフ1年繰り上げ論(This is読売)
98年1月 梶山静六氏批判(エコノミスト)
98年6月 梶山案便乗案の展開(同誌)
98年11月 ペイオフ1年繰下げ論(Voice)
98年11月 公的資金注入論批判(エコノミスト)
99年2月 自分のペイオフ延期論は正当化、政府のペイオフ延期論批判(週刊ダイヤモンド)
2000年3月 政府による資本注入の遅れを批判(現代)


混乱をきわめたペイオフ賛成・反対論(P.178)
(要旨)
堀内昭義氏(東京大学教授)
97年5月 一日も早いペイオフ解禁を主張(日本経済新聞)

山口義行氏(立教大学教授・当時)
97年11月 「アメリカではペイオフ」説は誤解と論じる (『金融ビッグバンの理想と現実』時事通信社)

『「1988〜93にアメリカ連邦預金保険公社(FDIC)が金融機関の破綻処理をどういう形で行ったかを見た」場合、「ペイオフで処理した件数は全体の5%」で、「付保預金の移転」という保険付きの預金を他の金融機関に移す方法を加えても「16%しかない」。

しかも、アメリカがペイオフを行ったのは「平均的な預金規模は6700万ドル‥‥日本の金融機関であれば極めて稀なほどに小さな規模」であり、こうした規模の金融機関では保証限度額である「10万ドルを超えるような大口の預金はほとんどない」のである。

「いずれにしても、ペイオフが本来あるべき姿だという議論はおよそウソだし、アメリカでも日本でも通常ペイオフで処理するなどということはとても無理だということです」』


99年6月(日本経済新聞紙上で討論)
深尾光洋氏(慶應義塾大学教授) ペイオフ解禁論を主張
リチャード・クー氏(野村総合研究所)ペイオフ解禁延期を主張

『かつてニューヨーク連銀にいたことのあるクー氏は「連銀に勤務した経験では、ペイオフはほとんど実施したことがない。ある程度以上の規模の銀行については、ペイオフは議論にも上らなかった。米国が平時でもやらないことを、日本は有事にやろうとしている」と、日本のほうがむしろ例外的であることを強調した』

竹中平蔵氏
99年1月 ペイオフ開始までの間に怪しい金融機関は生き延びてはならない(This is読売)

99年8月 日本経済には3つのショック療法が必要だと説く(Forbes日本版)
『具体的には、銀行に対するペイオフの開始、国際会計基準の適用、そして中央省庁再編である』

2000年2月 ペイオフ解禁の延期を激しく批判(週刊東洋経済)
『「失われるGDPは国民全体で15兆円」と試算、「破綻処理のコストが拡大し、財政負担を拡大」させる』

ところが、小泉政権の経済財政担当省に就任すると、慎重な姿勢を見せ始める!

2002年1月 『ペイオフ解禁の再延期もありうる』

2002年10月 『金融システムが安定することが解禁の条件となる』

なんと「金融システム安定のためにはペイオフ解禁が必要」だという議論は、ついに「金融システムが安定することがペイオフ解禁の条件」だという結論に帰着したわけである。(!)

−−−−−

山口氏、クー氏。今から思えば何とまっとうな事を発言していたことか‥。
(クー氏は微妙に主張を変更しているようですが‥)
なぜマスコミはもっと報道しなかったのか?世論を誘導したマスコミに責任はないのか?

斎藤氏、堀内氏、深尾氏。それぞれに主張した理由はあるのですが、どちらかというとあまり信頼するには値しないような理由が並びます。詳しくは本誌をご覧ください。

で!やはり竹中平蔵氏!
すごいですねー、よくここまで言い切りますねー、見事ですねー。(呆)

金融機関を潰すことを前提にしていたり、
ショック療法が必要‥って、いったい何様‥‥!!

さらにそれも間違っているから始末におえない‥。
ペイオフ、国際会計基準の導入、ともに国を今でも弱体化させてるんですけど‥!


神州の泉 2008年3月18日 (火)
日銀総裁人事の議論で欠けるもの(小野盛司) より
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2008/03/post_680f.html



この国の、あまりにもていたらくな財政政策のせいで、日本がどんどん貧乏になっていく‥‥

JUGEMテーマ:政治



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  • 2008.12.16 Tuesday
  • -
  • 12:07
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コメント
成長率グラフ、オーストリアが二つあるぞ。
  • aaa
  • 2008/03/28 2:28 AM
ほんとですね^^;
どちらかが「オーストラリア」かと思われます‥
コメントする









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